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とっぷ ぷろふぃーる さいとまっぷ れんあい おはなし
にっき きまぐれ けいじばん めーる りんく

れんあい  

 好きになる瞬間 
中3の秋の遠足の時のコト。
うちの学校では 秋の遠足はバスを使ってちょっと遠出。
その名の通り「遠足」だった。

バスの中では お決まりのカラオケ大会。
歌詞カード集みたいなのも作ったりして 用意は万全。
私も歌いまくって 大いに盛り上がってた。



歌が上手いって言われてた 級長の山口君が歌った時だった。


『♪このまま 君だけを 奪い去りたい〜♪』


歌声を聞いてドキッとした。
それは一瞬。
彼の歌声に 惚れた瞬間だった。


好きって感情も何もなかったのに 突然だった。
自分でもわからないけど ドキドキしたのを覚えてる。


次の日 学校に行っても 山口君の顔だけマトモに見れなかった。
なんか、ドキドキして恥ずかしかったから。
あの瞬間に好きになってしまってたから。


でも、告白しようとかそういう気持ちは全くなく。
友達にも報告せず。
たまに、目で追ってるだけ。

他の男子よりちょっと特別な存在。

誰にも打ち明けないまま 卒業して・・・・。
高校の入学式。
偶然にもまた同じクラスになった。

うれしくて ちょっとだけ心が弾んだ。
でも、結局クラスメイトってこと以外は接点もなく・・・・。
話もほとんどしたことがなかった。



そのうち 山口君には彼女が出来た。
ちょっと気にはなったが 諦めた。
「私なんて相手にされないだろうし」って感じで。

好きになった時から 告白するつもりもなかったし
諦めが入ってたから。

学生時代の淡い恋心。
恋ってよりも 憧れに近かったのかもしれない。
すごく静かな恋だった。



今、彼の歌声を聞いても 私はドキドキするのだろうか?

 

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